アパートやマンションなど賃貸物件で暮らしている人の中には、壁面インテリアの模様替えを希望しているケースがあるかもしれません。
しかし賃貸という制約によって、理想の模様替えができるかどうかわからなかったり、無理をして模様替えをしたとしても、退去時の原状回復で余計な費用がかかるかもしれない等、何かと不安を抱えてしまう居住者も少なくありません。
そんな人であれば、賃貸物件でも壁面インテリアを上手に取り入れることによって、理想の模様替えを実現することが可能になります。
そこでここでは、賃貸物件での壁面インテリアの上手な取り入れ方について、詳しく紹介しましょう。
最初に賃貸物件の模様替えで注意しなければならないのが、やはり内装への損傷。
仮に壁面へ傷を付けてしまえば、退去時に大家さんや管理会社から原状回復を求められて、余計な工事費を払うことにもなりかねません。
そのため日用雑貨を扱うお店の中には、賃貸物件を想定して傷の付きにくい画びょうやフック等のアイテムを販売するケースも見られます。
とはいえ、そのようなアイテムを使用したとしても、全く傷や汚れを付けないとは限りません。
したがって壁面のインテリアを模様替えしようと思えば、完全に傷や汚れを付けない方法を選択することが求められます。
そこでまずおすすめしたいのが、ピクチャーレールを活用する方法です。
これは壁の最上部にレールを設置し、そこにフックを引っ掛けてワイヤーで装飾物を吊るす方法。
例えば額縁に入れたお気に入りの絵画や、海外旅行のお土産で買ってきた布製のタペストリー、あるいは工芸品の珠のれん等をピクチャーレールから吊るせば、まるで全て壁紙を取り替えしたかのように、お部屋全体のイメージチェンジが期待できるでしょう。
次に注目したい方法としては、貼り付けタイプのフックを活用すること。
最近では特殊な粘着素材を使用して、剥がしてもその跡が付かないタイプが販売されており、このようなフックを活用することで、賃貸物件であっても理想の壁面インテリアを実現することが可能になります。
ただしいくら剥がしやすく跡の付かないフックといっても、長期にわたって貼ったままの状態であったり、フックに吊るす装飾物が重い、もしくは壁側の素材が脆いといったケースでは、やはり壁に損傷や汚れといったダメージを与えかねません。
そのためこのタイプのフックを使用する場合には、細心の注意が必要になるでしょう。
例えば一定の期間が過ぎたら新しいフックと取り替えたり、装飾物は布製や紙製など軽量のものに限定する、さらにフックを使用する前には、壁側の素材や強度もよく調べておくなど、きめ細かい配慮が求められます。
最後に紹介したいのが、装飾物を壁側へ直接立てかける方法。
模様替えで壁へのダメージがどうしても心配な人には、この方法で妥協するのもおすすめです。
例えば比較的小さい装飾物であれば、カウンターやキャビネットの上に置くように立てかけてもよいですし、他方で大きなものならば、そのまま床に置いて立てかけるのも、インテリアとして成立するケースもあります。
もちろん理想とする室内インテリアのテイストとのバランスを考えて、立てかける装飾物を選ぶことが前提となります。
例えば室内をナチュラルなテイストでまとめたければ、装飾物の素材を木製や布製にしたり、カラーはベージュやライトブラウンあるいはグリーンやアースカラー、そして模様も花鳥風月にするなど、ナチュラルテイストにふさわしい装飾物でコーディネートすることが大切なポイントになります。
また必ずしも装飾物ではなく、時計や棚のような実用品を壁面に吊るしたり立てかける場合であっても、やはり目的とするインテリアとのバランスを考えて、それに見合ったデザインや素材の製品を選ぶことが肝心です。